相見積もり

相見積もりとは、同時に複数の業者から商品やサービスの見積もりを取り、条件や価格を比較することです。

賃貸不動産仲介業では、家賃・共益費・火災保険料などは管理会社から指定されるので、他社と異なる見積額が出るとしたら仲介手数料位ですね。

先日、男性からとあるアパートの見積もりを依頼するお電話が入りました。初期費用の合計額ではなく、費用ごとの金額を出してメールで送って欲しいとの内容でした。メールアドレスは伺いましたが、ご本人は名前を名乗りません。この時点でなんか胡散臭いなぁ、と感じました。

取り敢えず費用ごとに費用を明示してメールを送りました。

そして次の日、その男性から再び電話が入りました。その方曰く「とにかく初期費用を抑えたい」そうで、下記の事項について交渉して欲しいと言ってきました。

1.火災保険は自分の利用している保険会社を使いたい

2.退去時クリーンング代を下げて欲しい

3.鍵交換代を下げて欲しい

4.24時間駆けつけサービスは火災保険で賄われるので、外して欲しい

私は開業して10年以上経ちますが、このような主張をされる方は初めてです。1に関しては保険証書を提出することで認められる(無保険を避けるため)ことがありますが、それ以外に関しては管理会社指定に条件なので、認められることはないのではないのでは?と伝えました。

また申込みをしていない段階で条件交渉はできません。申込書を提出して借りる意志を示した後、諸条件についてオーナーが判断をします。そのことも彼に伝えました。

すると「それなら申込書を記入するから申込書をメールで送って欲しい。内見はもう済んでいるから」と言われたんです!

えっ?どういう事????

そこで「どうして内見をしてもらった不動産会社に頼まないのですか?」と訪ねたら

「相見積をとっている」と言われたのです。。。

基本的に内見を依頼した不動産会社に申込みをするのが筋です。信義則に反したことはしたくありません。当社としては見積もりを出すことはお断りして電話を切りました。

胡散臭いと思った第一印象が当りましたね。。。

一般に家賃交渉をすることは可能です。それを判断するのはオーナーなので、交渉が上手くいくかどうかは分かりません。ただ中には「あれこれ主張する借主だと、入居してからクレームが増えるかもしれない」と判断される場合があります。条件交渉をしたい気持ちはわかりますが、それなら初期費用が抑えられる別の物件を検討する方が懸命だと私は思います。

投稿者:

mikahousing

小田急相模原のサウザンロード商店街沿いで不動産業を営んでいます。女性ですが独立開業をして、現在一人で営業しています。地元相模原市出身。星が丘小学校・上溝中学校・桜美林高校・東洋大学を卒業しました。 女性の一人暮らしを応援しています!電話・メール・ラインでいつでも連絡下さいね